不動産ニュース8月号

 東京都心部へ人口が集中する現象が起きています。「都心回帰」と言われる現象ですが過去にもあったものであり、今回の現象はコロナの収束によりテレワークからオフィスワークへの転換とも関連し、郊外から利便性の高い都心へ移転しようとする動きです。現在起きている都心回帰の現象は、コロナからの回復の表れと言えます。経済活動が通常に戻り都心の利便性が再評価され外国人の流入も多くなった結果、都心部での人口増加が顕著になり、周辺の都市では人口減少や転入数の減少などが起きています。
今回の現象がバブル崩壊後の時と同規模で起きるとした場合、社会インフラ、災害対策など行政コストの増加はもちろんのこと、住宅供給面での課題も浮上すると思われます。
現在、新築マンションの供給数は減少傾向にあり、都心の賃貸住宅空室率はかなり低下しています。需給バランスがタイトになると、価格上昇や家賃値上げはもちろんですが、絶対量が不足する事態も懸念されるでしょう。
そのため住宅供給量を増加させる動きが生じる可能性もありますが、将来的に都心回帰からもしもドーナツ化現象に転じた場合、住宅のだぶつきが生じる恐れもあります。住宅不足は不動産市場において深刻な課題ですが、供給過剰はさらに深刻なものとなります。