マンション市場に異変が起きています。2016年の供給戸数は1992年以来、24年ぶりの低水準を記録。全国の半数を占める首都圏の不振、供給減で需給は締まっているのに契約率は、好不調の目安とされる70%を下回りました。空前の低金利は、不動産業者に資金的余裕をもたらし、マンション開発を刺激しました。しかし、負の側面も表面化しているのです。東京都世田谷区や練馬区などでは、マンションより1千万~2千万円安い戸建ても珍しくありません。理由は土地の仕込み安さです。マンション向けは土地が限られるため、入札で高値になりやすい。一方、戸建て向きの土地は比較的見つけやすく、割安で開発できます。現在、戸建ては、素早く開発できるという強みが生きる環境にあり割安感を生み出しています。